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福岡市弁護士甲能ホーム日記インデックス2015.9.16(水):福岡県弁護士会のデモに参加

日記インデックス

2015.9.21(月)

国会 何ばしよっと?!

 国会 何ばしよっと?! おかしかろうもん!! 恥ずかしゅうなかね!よか年ばして!!

 自衛隊ん人たちやら国民の命ばかかっとる法律ば話しよるとに、ようあげな「採決」やら、でくるね。いんにゃありゃ「採決」やなかケンカでんなか、まともな正面対決のケンカなら未だ見らるる、唯ん「騒動」「騒ぎ」やろ。どこが「採決」ね、どこが「議事」ね。与党議員が委員長ばスクラムで囲んだつは防衛大学の運動会競技の戦術げな。佐藤ちゅう、ネットで「あかりちゃん」にコテンパンに論破されたヒゲの隊長の議員が、インタビューで得々と応えよったばい。よう恥ずかしゅうなかね。あれで議員先生やけんね。しかもスクラム組んだんは、委員会の委員やなかったげな。信じられん。

 あげな委員会、子供に見せられんばい。ちゅうて、全国の子供がもう見てしもうたけん手遅れたい。学校で「会議の進め方」ちゅうて習うやんね。あげな委員会ばお手本にゃでけめーもん。国会議員ちゅう日本で一番偉か筈の先生方んする会議ばい。子供のお手本にならないかん会議ばい。「これが民主主義ばい」「こがん風にあんたたちが大人になったら、せないかんとばい」ちゅうて、子供たちに「よう見とかんね」ちゅうて、子供たちにお手本見せないかんかったとばい、ほんなこつなら。議員さん先生方、胸張って見せらるるね。どがん顔ばして見せらるるね。

 大体ホルムズ海峡ん話ば、どこん行ったとね。米艦船に乗っとった日本人母子ん話も、どこん行ったとね。ロクな説明もでけんで、嫁さんも子供も親もおる自衛隊の人たちば、海外で後方支援(兵站)させるとね。最高司令官の安倍さんは、椅子にふんぞりかえって自衛隊の人たちが死のうが、ただの消耗品ち見るっちゃろうね。アメリカんご機嫌のじょう見てから、もうほんなこて恥ずかしかぁ。

 もう、よか。今んあんた達にゃ期待せん。次ん選挙で落としちゃる。ここまで盛り上がった市民ば、これから維持するとたい。維持するだけやなか。もっともっと盛り上げるごと地道にコツコツ頑張らんば!!


2015.9.16(水)

福岡県弁護士会のデモに参加

9月6日、福岡県弁護士会が主催する「安保法案の廃案を求める市民集会」に参加した(参加者−福岡市4500人・北九州市4000人−主催者発表)。

9月11日、東京地裁の仕事があったので上京し、その帰り、国会議事堂前の集会に顔を出した。

9月15日、福岡県弁護士会が主催する「安保法案反対」のビラ撒きに参加したかったが、当番弁護士で中央署に接見に行かなければならなかったので、やむなくスルーした。

これからも何かあれば参加する。

今、思っていることを書く。

安倍政権に国民的基盤はない。昨年の総選挙の彼らの絶対的得票率は、小選挙区でたった24.49%、比例区に至っては16.99%である。多い方の比率を採用しても有権者の4分の1しか基盤がない。

その彼らが累々たる死票を生む小選挙区制というインチキ制度のおかげで、76%もの議席を簒奪した。そして、その小選挙区にしてからが、最高裁・各高裁が口に唾して繰り返し繰り返し違憲状態と断じた定数不均衡が抜本的には是正されていない不平等選挙である。

そのうえ、彼らは昨年の総選挙は「アベノミクス選挙」だと煽って争点隠しを行った。選挙公約でアベノミクスについては公約集26ページ中8ページを費やしながら安全関連法案に関しては数行しか触れていない。法案にすれば11法案に及ぶ程の量の筈なのに、である。安倍氏は選挙演説で「アベノミクス」を連呼し官房長官は「集団的自衛権は争点ではない」と明言した。ところが、大量議席を簒奪するや本性を現した。これは日常用語で言えば、詐欺である。僕のような法律家でなくても、常識ある大人なら、いや子供でさえも、これが詐欺的手法であることが判断できる。

しかも、国民的基盤を欠き争点隠しの国民騙しの果てに、多数の国民の理解を求めるという民主主義の正道を完全に踏み外して、衆院で強行採決をした。更に澎湃として起こった国民世論の高まりを完全に無視して参院でも強行採決をしようとしている。「国民の理解が得られなくても」というのである。アンタら一体、何様のつもりだ。国民をバカにするのもいい加減にしろ、というのだ。

今回の安全保障法案が違憲であることは、既に明らかなのでここでは繰り返さない。各弁護士会のみならず元最高裁判事・元裁判官や歴代内閣法制局長官に加えて、元最高裁長官が、政争に巻き込まれる危険を冒してマスコミに登場してまで、違憲と言わざるを得なかった黙っていられなかった、という一点だけ指摘しておこう。

更に僕が言いたいのは、どうしても中国の脅威だ何だと言って集団的自衛権が必要だと主張するのなら、正々堂々憲法改正手続きに則って国民投票にかけろ、というのだ。主権者国民の最終判断という御託宣が怖くて、裏口から解釈で憲法を変えるのは、卑怯極まりない、卑劣極まりない。これが正に立憲主義を蔑ろにするものなのだ。

国民の判断を待つなんて悠長なことは言ってられない、だから無知で愚かで馬鹿な国民どもの意見なんか聞かずに、賢く偉い俺様が決めてやるというのか。しかし、GNP世界第2位の中国がGNP世界第3位の日本に戦争を仕掛け、今現在機能している日米安保条約によって、GNPでも軍事でも世界1位のアメリカが引き込まれれば、米中戦争で世界は破滅である。中東の小競り合いの比ではない。そんなことが見えないほど中国指導部は愚かなのか。漢民族滅亡の危険を今すぐ冒さなければならない中国側の必然性がどこにあるというのか。

時間はある。主権者国民の判断を仰ぐという正当な手続きを蔑ろにするなら、この国の民主主義は間違いなく衰退する。僕は憲法改正には反対だが、それでも「国を守る」と錦の御旗を掲げて改正を主張する人々は9条改正を敢然と掲げて正々堂々と正面から国民投票に挑めばいい。それ位の矜持がなくて、どうして国が守れるのか。上述のように国民的支持基盤のない連中に縋って解釈で改憲なんて姑息極まりない道を選んだりすべきではない。「愛国」という錦の御旗が汚れるとは思わないのか。

意外に思われるかも知れないが、僕は民族主義者である。日本民族の一員(敢えて「日本人」とは言わない−後註参照)に生まれたことを幸運だと思い誇りを持つ。日本民族に様々な過ちはあったし(生ぬるい間接話法ではなく歴史を確かに見据えて正面から謝罪すべきだった)現在も過ちはあるけれど、日本民族の歴史と文化の現在は世界に誇れるものだし、これからもそうあって欲しいと思い、少なくなって来た人生の残り時間で、日本民族の繁栄に微力を捧げる。

その観点から言うと、今度の安保法案(それ以前の閣議決定も勿論)は、亡民族(≒亡国)の法案であり、その提案者達は売民族奴(≒売国奴)だとさえ考える。

トンキン湾事件をデッチ上げてベトナム戦争の泥沼を現出し、大量破壊兵器の疑念を口実にイラク戦争後の中東の混迷と悲劇を造り上げ、それらの全てに責任を持つアメリカに追随する、とんでもない法案である。僕と僕に繋がる家族や友人たちを育んでくれた日本民族を守るためなら、僕は戦う意思はある(僕はガンジーを心から尊敬するが、それでも全面的には与しない)。しかし、アメリカのために死ぬ気は金輪際ない。そして、今度の鬼怒川の水害復旧でも顕著なように、頭の下がる活動をしておられる自衛隊の人たち、その文字通り献身的な自衛隊の人たちを、アメリカの巻き起こす戦争に送り込んでは絶対にならない。自衛隊員を殺させるな!自衛隊員に人殺しをさせるな!

アメリカ議会で、日本の国の形を変えるような法案の成立を臆面もなく約束して来て、その約束を守るためになりふりかまわない、アメリカの下僕と化し日本民族を売り渡すような人間たちは、その役職から引き摺り下さなければならない。

国会が大詰めを迎えている。昨日(9月15日)の参議院でSEALDsの奥田愛基さんが「私たちは学び、働き、食べて、寝てそしてまた路上で声を挙げます。できる範囲で、できることを、日常の中で」と意見陳述をされた(この意見陳述には感服した。是非ご一読をお勧めする)。

仮に今国会で安保法案が通っても、このままでは終わらない。終わらせない。

註 「日本民族」という呼び方は、多分に不正確だろう。「大和民族」というべきなのかも知れないが、僕としては「琉球民族」も「アイヌ民族」も仲間だと思っているので、彼らを含む大きなものとして、「日本民族」と言った。それなら「日本国」と言えば良いようなものだが、「国」という言葉を使うと、どこかの勢力と同列視されそうで嫌なのだ(尤も「民族」という言葉にアレルギーを感じる人の方が寧ろ多いかも知れない)。

それから、僕が「日本民族」に誇りを持つということは、漢民族や高麗民族などの他民族を蔑視することを全く意味しない。他民族の尊厳を認めてこそ、自民族の尊厳を保つことが出来る、と考えている。